『らせんの日々 – 作家、福祉に出会う』(ぼくみん出版会)刊行を記念して、著者の安達茉莉子さんと、ライターで地域活動家の小松理虔(りけん)さんとの対談トークイベントを本や街スペシャルイベントとして開催いたします。
- 開催日 2025年4月19日(土)
- 時間 開場15:30 / 開始 16:00 / 終了予定 17:30
- 会場 菊名南町会館
- 参加費(税抜)
- 現地参加+アーカイブ配信 1,800円
- 現地参加のみ 1500円
- アーカイブ配信 1,200円
- 定員
- 現地参加 30名
- アーカイブ配信 100名
- 終了後、サイン会を開催します。現地参加いただいた方のみ対象となります。
- ライブ配信はございません。
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ゲスト

安達茉莉子 Mariko Adachi
作家、文筆家。大分県日田市生まれ。防衛省勤務、限界集落での生活、英国大学院留学などを経て、言葉と絵による表現の世界へ。自己の解放、記憶、旅、セルフケアなど、「生」をテーマにした執筆をつづける。著書に『毛布 – あなたをくるんでくれるもの』(玄光社)、『私の生活改善運動 THIS IS MY LIFE 』(三輪舎)、『臆病者の自転車生活』(亜紀書房)、『世界に放りこまれた』(twililight)など。
Web : https://mariobooks.com/ X/Instagram : andmariobooks

小松理虔 Riken Komatsu
1979年福島県いわき市小名浜生まれ。地域活動家。報道記者、かまぼこメーカー広報などを経て2015年に独立し地域活動事務所「ヘキレキ舎」を立ち上げ。いわき市小名浜の商店街でオルタナティブスペースを運営する傍ら、地域の医療、福祉、食、文化芸術などのテーマでさまざまな地域活動・執筆活動を行っている。単著に『新地方論』(ちくまプリマー新書)、『新復興論』(ゲンロン)、共著に『ただ、そこにいる人たち――小松理虔さん「表現未満、」の旅』(現代書館)がある。
『らせんの日々』について
「福祉に従事することは、多かれ少なかれ、“らせん”のようなものである」
数十年に渡り福祉の道に従事してきたひとりの職員が、福祉と「支援」について書き残した一文である。
障害者支援や高齢者福祉など多様な分野の事業所を運営する社会福祉法人、南山城学園。そこで著者が出会ったのは、この社会がより生きやすいものになっていくためのヒントに溢れた、“最先端”の風景だった。
素朴だが、やさしく、やわらかい空間。
丁寧かつ創意工夫に満ちた、細やかな支援。
データをとり、その分析によって得られたエビデンスに基づいた取り組み。
日々の実践をふりかえって研究し、言葉にすることを重視する活動。
答えのない、複雑な事柄について話し合うことができる空気。
利用者の生きがいに寄り添い、そのひとの人生に思いを巡らせることのできる想像力。
支援しつづけるために支え合う、職員どうしのフラットな関係性。
ーーそれらの根底に流れ、職員全体に浸透する「人を大事にする」という意識。
自分を取り巻く暮らしを少しずつ変えていくことで幸福へと近づいていく自らの軌跡を描いたベストセラー『私の生活改善運動 THIS IS MY LFE』。その著者・安達茉莉子が次に描くのは、誰もが人間らしく生きることができる世界を目指す「福祉」の現場。上から見れば、堂々めぐりのように見え、横から眺めれば後退しているようにも見える。でも、踏み出した一歩によって、わずかに、高みへと上がっている。そんな“らせん”のような日々を、福祉の現場ではたらく職員の語りを通して描いたエッセイ。
取材協力:社会福祉法人南山城学園